卵が生み出される瞬間!
今年もクマノミたちの産卵が始まりました!
上の写真は産卵後7~10日経過した卵たちです。
銀色に光る卵にはしっかりの仔魚の目玉が見て取れます。
撮影中、赤ちゃんたちと目が合っている気がしてならず。。。
何だか胸がドキドキ高鳴るのでした。
卵に着いた海藻やゴミなどの付着物を父ちゃんクマノミが自分の口で取り除いているところです。
しっかりとお手入れされた卵たちは常にピカピカ!
こちらの写真では黄色の胸ビレで卵を仰いでいます。
こうして卵たちに新鮮な酸素が行き渡る訳です。
水槽のブクブクの役目と一緒ですね☆
卵を背に隠すように、イソギンチャクの陰から私を凝視する父ちゃんクマノミ。
大事な卵を守るのに必死です!
この保育のやり方には個体差があり、別の場所で卵を守るオスは
このクマノミと比べると全ての保育行動において作業が雑でした(笑)
まだ若い個体だったからでしょうか?
父親歴何年目というのも大いに関係がありそうです。
ご夫婦で2ショット!
下の黄色の尻尾が父ちゃんクマノミ。
上が母ちゃんで尻尾の色は白色です。
成熟した大人のクマノミは尾鰭の色で雌雄を見分けられるので、
産卵期にどちらが今、何をしているかが解りやすいです。
手前でポーズを決めているのが父ちゃんクマノミ。
左奥に小さく映っているのが母ちゃんクマノミです。
卵の保育は主にオスの仕事。
その間、メスは次の産卵に備え、せっせと食事をして体力回復に勤しみます。
この夫婦の卵は孵化間近!
全ての卵が旅立つと間髪入れずに次の産卵が始まります。
春から初夏にかけての産卵期中、彼等はほぼ休み無し!
より多くの子孫を残す為に奮闘中なんですね。
「み。。。見える!!!」
上の写真を撮影した日と同じ日に、産卵中の別夫婦と出くわした際の動画です。
母ちゃんクマノミの産卵管から生み出される卵がなんと見えるではないですか!
使用したカメラはOLYMPUS TG-3。
肉眼では難しいその瞬間をカメラのファインダー越しにまざまざと見せつけられ、
一人水中で震撼し、歓喜に打ち震えました。
けれどあまりにも一瞬すぎて、スロー再生でないと解らないかも。。。
しかしスローにする方法が解らず、とりあえず編集無しでUPしてしまいました(汗)
35秒~39秒辺りの映像に卵2個、1分9秒~12秒に卵4個が生み出されています!
瞬間的な出来事なので、何度もリピートして頂けると目が慣れてくる。。。かも!?
卵の形、生み出され方が決まっている事が解ります。
(卵の上方は丸みを帯び、下方には吸盤のようなものがあります)
メスは目視よりも産卵管が産卵床に接する際の「感覚」で産む場所を見分け、産卵しているように感じます。
理由は同じ場所をグルグル回っていても、すでに卵がある場所に重複して産むことがないように見えるため。
さらに周回しながらの産卵には右回りの時もあれば、左回りの時もあり。
一定性はないのかも。または個体差かな?
オスが放精するのもメス同様。
でも生み出された卵一つ一つがちゃんと受精するように、メスよりも若干ゆっくりと周回し、丁寧に放精しているように見えます。
投稿者プロフィール
-
屋久島ガイド歴21年。
(有)屋久島野外活動総合センター(YNAC)にて10年間ダイビングやトレッキング、カヤックなどのガイドを務め、2008年夏より独立、屋久島ダイビングステーション「まる」を起ち上げる。
部類の猫好き。
最新の投稿
- まる日記2024年1月2日2024年 明けましておめでとうございます!
- まる日記2023年1月1日明けましておめでとうございます!
- まる日記2022年1月3日明けましておめでとうございます。
- まる日記2021年8月26日白谷雲水峡トレッキングとシュノーケリング!