卵が生み出される瞬間
去る6月5日。
調査ダイブで一湊タンク下へ潜ったのですが。
定点観察中のクマノミ夫婦が今まさに産卵中~!!!という現場に出くわし。
そこから140分間ぶっ通しで観察&撮影を…………。
6月2日の夜に3回目の卵たちが孵化※同業者談
今回で今季4回目となる産卵です!
メスのお腹の下の白い管が産卵管。
ここから一つずつ卵が産み出されていく。
ライトで照らすと産卵管の中の赤い卵がうっすら見えている。
産卵管より卵が産みだされる瞬間。
カプセル型の卵は基盤に着く接着面ではなく、その反対側より出てくる様に見える。
メスは産卵管を基盤に押し付ける様に産卵している為、
産卵の時のみ産卵管は写真のようにぐにゃりと曲がっている。
不思議なのは産卵済みの卵の上で何度も産卵している様に見えること。
隙間を上手に埋めているのだろうか?
左が産卵中のメス。右上が放精中のオス。
産みだされたばかりの卵の基部についた白い部分がおそらく接着する為のモノではないか?
上と同様の別カット写真。
産みだされたばかりの卵に白いモノがくっついているのがわかる。
産卵はこのメスの場合、基盤の石に対し、常に時計回りであった(私が観察中)
左上のオスは放精する為の白くて三角の生殖器がしっかり見えている。
放精中のオス。
放精はメスが産卵後、その動きをおおまかにトレースするように行っていた。
でもあくまでおおまかであって、むしろランダムといった方が正しい(笑)
放精中のオス。
オスの視線が…………。放精も体力要ると思うんだよね…。
オスが卵に口を寄せているところ。何をしているのだろう?
卵を食べているようには見えないし。
海水を吹き付けているようにも見えない。
卵がしっかり基盤につくように優しく押しつけているのかなぁ?
産みだされたばかりの卵たち。
3時位には基盤の半分が埋まっていたそうだ※同業者談
私は3時半頃時から5時半頃まで観察していたが、最後の卵までは見られず時間切れ。
クマノミの産卵時間はおそろしく長い…。
尚、この産卵に至る直前までは産卵床となる基盤の大掃除という、
これまた長時間の重労働があるのだ。
その為、夫婦の口はボロボロだ…。
2匹の体力を思うと、心の底からお疲れ様って声をかけたくなります。
でも休む間もなく、これから孵化までの卵守りが始まるのだ。
がんばって!!!
☆カメラ:FUJI FinePix F30(オプションレンズは一切無し)
☆一湊タンク下、水深8m
☆水温 23.2℃
☆透明度 15m
☆海況 凪
☆天候 晴れ
☆ダイブタイム 15:30-17:30
☆潮汐 06:00 111cm 干潮 / 11:16 164cm 満潮 / 17:48 78cm 干潮 / 小潮(月齢:7.3)
☆日出05:15 日没19:17
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Hiromi Takahashi |
投稿者プロフィール
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屋久島ガイド歴21年。
(有)屋久島野外活動総合センター(YNAC)にて10年間ダイビングやトレッキング、カヤックなどのガイドを務め、2008年夏より独立、屋久島ダイビングステーション「まる」を起ち上げる。
部類の猫好き。
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