環境省モニタリングサイト1000サンゴ礁調査

 In サンゴ礁保全調査活動

環境省モニタリングサイト1000サンゴ礁調査最高気温22度 海水温24度~25度 透明度20m~
一湊タンク下
一湊元浦
志戸子ガジュマル園前
今日は毎年この時期に屋久島ダイビング事業者組合が請け負っている
『環境省モニタリングサイト1000サンゴ礁調査』に参加。
■環境省モニタリングサイト1000
『まる』の担当は高橋家がある志戸子の海。
その他タンク下と元浦の調査にも参加しました。
タンク下のオオハナガタサンゴの荒廃は
年々酷くなっております。
去年白化したサンゴは大部分が持ち直したのですが
褐虫藻が戻らず、完全に死に、その後海藻で覆われた箇所も少なくないです。
ウミバラ(下の写真)なんかは中々本調子に戻りませんな・・
写真中央の白化した固体は瀕死の状態。
けれど、体内へ褐虫藻が戻る前に緑色の海藻が付着し始めている。
こうなるともう完全に死んでしまう。

下の写真はオオハナガタサンゴ群落。
サンゴ中央の茶褐色に禿げたL字型部分は
去年白化し死んだ箇所に茶褐色の海藻が付着したもの。
同じ遺伝子を持つはずの同じ群落の中でも
生き残るものと死んでしまうものがいる。

また、それよりさらに目立つのが人為的原因によるサンゴ崩壊。
オオハナガタサンゴやウスサザナミサンゴが崩れる、折れる、割れる・・
これは明らかに我々ダイバーが原因。

海況的・環境的にどうしてもダイバーが集中してしまうタンク下。
その為、荒れてゆく様が今年は目に見える速度でわかる。
何百年と長い年月をかけて作られたサンゴ群落だけど
壊す時間は一瞬だ。
私たちダイバーがサンゴ調査でモニタリングしているポイントを
我々ダイバーが壊している・・
一体どうしたらいいんでしょうね?
元浦はさらにひどい。
もうほとんどのサンゴが死んでしまった。
この一番の原因は採石場の泥。
雨の度に流れ込む大量の土砂が
サンゴの上に降り積もり、堆積し、窒息死に追い込んだ。
また、土砂は石の隙間や岩の隙間などに入り込み、
生物たちの重要な棲みかを奪っていく。
勿論、体験ダイビングやシュノーケリングで集中する
人為的原因もないとはいえない。
死んでいくポイントをどうすることもできないのは本当に辛い。
どうすりゃいいの?
志戸子の浅場は一面のミドリイシが広がる。
しばらく大きな台風がきていない為、
すくすく成長した枝サンゴ群落は海底を覆いつくす勢い。
しかし、単一の種だけ優占している為
そこに集まる生き物の数は少ない。
この場所は台風と折り合いをつけながら進退を繰り返している。
現在工事中の巨大堤防が今後、この志戸子という環境に
どのような影響を及ぼすか、今は誰にもわからない。
『自然の流れを人為的に変えれば、絶対に何かが変わる』
藍澤さんの言葉が突き刺さる。
でも、私にはどうすることもできず、
ただただモニタリングし、それを記録することしかできない。
このサンゴ調査は100年間続けるのだ、と環境省は申しております。
100年後の海、その水面下の世界はどうなっているんだろうね・・?

上の写真は体長2m程のハマサンゴ群落。
サンゴ下部にべたっとサンゴを貼り付けたような箇所は
おそらくサンゴの『ガン』・・いわゆる腫瘍。
この原因は最近の研究から
人間が与えるストレスによるものらしいということがわかってきたそうだ。
このサンゴが暮らす場所は
志戸子の集落から流れ出る生活廃水の影響をもろに受ける場所だ。
私たちが自宅より流している排水が
このサンゴを癌にしてしまったのかもしれない・・・

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