- 2008-03-14 (金)
- 「まる」の屋久島歳時記
「流れ藻」とは海面にプカプカと浮遊する海藻や海草たちのこと。
これは浅海域の岩礁上藻場に
ワサワサと繁茂しているホンダワラ属などの海藻が、
流れや波によって基質からベリベリと引き剥がされ、
沖合域に流されたもの。
ホンダワラ類は大豆のように小さくて丸い気泡という
まるで浮き袋のようなものをたくさん体にまとっている為、
岩盤から離れてしまった後でも、
海の表面に浮いて漂うことになるのでした。
この流れ藻は「海のゆりかご」。
どこからともなく潮に乗ってやってきた様々な赤ちゃんたちが
このゆりかごに集結します。
屋久島近海で見られるベイビーたちは以下のメンツです♪
ブリ、メバル、ウマヅラハギ、カワハギ、オヤビッチャ、メダイ、マアジ、
スジハナビラウオ、シイラなど。
これらの赤ちゃんたちは発育の一時期を流れ藻の近くで過ごすんです。
隠れるものの少ない海水面近くでは
この流れ藻が天敵から身を隠す大切な「隠れ家」になるんですねぇ
また、沿岸ー沖合、および沖合ー沖合では
生物の移動に関係する媒体となっていたり、
サンマ・サヨリ・トビウオなどはこの流れ藻を
産卵場所として利用しているんですって!
さらにヨコエビやワレカラなどの端脚類といった小型の節足動物や
ハオコゼなどはこのゆりかごで定住浮遊生活を送っています。
下の写真の「ゆりかご」には乗客がまだ誰もおらず、
ひっそりと漂っておりました・・
近年の日本沿岸では開発や埋め立てなどが進み、
流れ藻のもととなるガラモ場が減少しているそうです。
また、世界的な海水温上昇の影響で藻場の構成種が変化し、
原因不明の磯焼け現象が増加していることが報告されています。
「海のゆりかご」が消えてしまったら
それをよりどころにしている多くの生き物たちは
一体どうすればいいんでしょうね?
byヒロミ。
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